2011/12/26 Category : 二次創作 明かり ジェリーの話。 ドアを開けた途端人の笑い声が聞こえてきて、ジェリーは思わずドアの取っ手を強く握りしめた。玄関に身体を入れてドアを閉めても、いつものような完全な闇 にはならない。リビングから明かりが漏れているからだ。一人住まいの者なら当然侵入者を疑うシチュエーションだったが、ジェリーは顔をしかめてため息をつ いただけだった。母娘関係をこじらせてはここにやってくる女たちを、彼は何度も迎え入れていた。 今度は誰がどんな厄介事を運んで来たのかと考えながら、ジェリーは明かりの洩れる部屋へ向かう。その足取りは玄関にたどり着く前に比べてずっと軽かったのだが、本人が気づくよしもなかった。 fin PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword