2011/08/26 Category : S3感想 S3#2「カリスマ活動家の死」 同じ作品を何度でも楽しめるのがオタクのいいところかもしれませんね。というより、繰り返し見ないと見た気がしない!(重症) そんなわけで本日はニュー・トリックスS3#2「カリスマ活動家の死」感想にいきます! ・30年前、カリスマ的な労働活動家だったジョーの死体がテムズ川で発見された。組合資金の着服疑惑を苦にしての自殺として片づけられたが、最近になって彼が政府から危険視され、公安にマークされていたことが発覚。UCOSは殺人の可能性を視野に入れて再捜査を始める。 ・事件も捜査手法も非常に地味でオーソドックスですが、最後まで真相を読ませないつくりになっているので面白く見ることができる回でした。加えてこのエピ ソードは事件関係者とUCSOの人間模様が非常に印象的です。UCOSメンバーだけで考えても、それぞれに見どころがあり、なおかつお互いのエピソードが 殺しあっていないので、2,3話をまとめて見たような充実感がありました。ニュー・トリックスで一番見ている回数が多いのは多分このお話だと思います。 ・そんなわけで今回の感想は人間模様に重点を置いて行きたいと思います。見どころその1はサンドラと被害者の娘・アニータの関係。二人はあくまで警察と事 件関係者という立場を崩しませんでしたが、「父を早くに亡くした」という共通の経験から心を通わせていました。自分の満たされない気持ちを素直に語った り、ああいった形で他者に共感するサンドラは珍しいような気がします。 ・見どころその2はブライアンとジェリー(とエスタ)です。今回のブライアンは薬を飲むのを勝手にやめてしまい、精神に不調をきたしています。ところ構わ ず労働者の権利について一席ぶつなど挙動不審で、もちろん仕事になりません。そんなブライアンを叱り、薬を飲ませたのがジェリーでした。半ば子供を相手に しているようなジェリーの対応と、憮然としているブライアンの対比がいいです。多分UCOSで出会わなければ仲良くならなかったこの二人が、若干ちぐはぐ な関係ながら実はよく噛み合っている不思議。ジェリー好きとしてはアフターフォローまで完璧な彼の面倒見の良さに乾杯したいところです。 ・個人的に最大の見所だったのはジャックと旧友フランクの関係です。このパートだけのためにこの1話を見る価値があると思います。本気で。 かつてはメアリーも交えて親しく付き合っていたフランク。しかしいつのまにか不仲になってし まい、今回聞き込みでジャックから訪れたのが久々の再会となったようです。時を置いてもフランクは全く態度を和らげていないうえ、病み衰えて死を目前とし ており、ジャックは大変ショックを受けます。思わず自宅でアルバムを開けば、そこには若かりしフランクと自分、そして今は亡きメアリーの姿。「もっと早く 和解していれば」と悔やむジャックですが、恐らくそうしなかったのは不仲の原因がよくわかっていなかったからなのでしょう。不仲の真相はこのお話のラス ト、病院に運び込まれたフランクをジャックが見舞うシーンで明かされます。恐らく会うのはこれが最後、というシーンで和解する二人。また重みを増した思い 出と共に生きていくジャックが切ないです。(←ネタバレ反転) ・今回のエピソードはしんみり切ない要素を多く含みながらも、抑えた脚本と演技のおかげで程よい後味になっています。特にジャックパートが心に沁みるのは、変に盛り上げずにサイドストーリーに徹したからでしょう。この節度がニュー・トリックスらしくて大好きです。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword