2011/01/09 Category : Pre・S1感想 S1#4「名門の挫折」 テレビは基本的に決めた番組をピンポイントで見ます。適当にチャンネルを回すということは滅多にありません。 その数少ない1回が、大して放送回数の多くないニュー・トリックスに当たるなんて、奇跡!!!これが縁なんでしょうね。 というわけで今年最初のニュー・トリックスは、ニュー・トリックスと初めて出会ったS1#4「名門の挫折」。感想いきます! ・サンドラ不在のUCOSの状態・・・いや、これは惨状というべき。清潔好きそうなクラークはよく耐えました。サンドラが帰って来ると知って大慌てするおじいちゃんズかわゆす。 ・帰国早々ゴルフボールを踏みつけ派手にすっ転ぶサンドラ。起き上がる姿がなんとなくホラーっぽい(失礼)あのあとおじいちゃんズは大変だったでしょうね。 ・今回の事件は20年前の男の子殺し。被疑者の少年は自殺して、結局未解決になってしまいました。この件を掘り起こしたのはジャック?しかもサンドラ以外のメンバーは事件についてある程度把握しているみたい。遊んでいるように見えて、きちんと仕事もしていたんですねー。 ・それにしてもこの事件の何が男性陣の心に触れたのか。もちろん痛ましい事件なのは間違いないのですが・・・。サンドラは押し切られるようなかたちで自殺 した被疑者の父親に会いに行きます。ニュー・トリックス恒例の死に瀕した関係者です。なんて言い方は不謹慎ですけれど、実際未解決事件の捜査はこんな感じ なのかなーと思ってしまいます。 ・この回のサンドラとジャックが二人で交わしている会話が好き。しんみりするのですが、引きずらないのがいいですね。UCOSは基本的に家庭的な職場ですが、中でもこの二人はお互いに労わり合っている感じがします。 ・女人禁制のクラブというといかにも古めかしい雰囲気ですが、今でもあるんですねえ。クラークとブライアンが入室した時も微妙な反応をされていましたが、ブライアンは何で?クラークは黒人だからでしょうけれど。 ・排他的な名門クラブが腐敗しまくっていましたーというのは、少し家政婦は見た!のノリと通じるものがありますね。お約束といいますか。 ・当時捜査をしていた女性捜査官が登場。彼女は自殺した少年の無実を信じていたにも関わらず、「男社会で口をつぐんだ」とジェリーに語ります。こういうの こそ女の敵って言うんですよね~。自分の過ちを社会のせいにしちゃダメです。言いたいことはサンドラが全部言ってくれましたが。ジャックとブライアンが口 ずさんでいるのはジョーズ?笑 ・サンドラのイタリア土産が気になって仕方がないおじいちゃんズは一体いくつになられるんでしょう(笑)子供か。袋の色はサンドラから見たメンバーのイメージカラー? ・名門クラブにメスを入れてみると・・・出るわ出るわ。叩けば埃が出るとはこのことですね。今回はクラークがお手柄!でもこれって科捜研の方が指摘するのでは? ・この回はクラークの存在感が抜群。シリーズで一番じゃないでしょうか。エスタとUCOSのファーストコンタクトにもしっかり同席しています。節約してアルマーニやケンゾーを買っているのが堅実そうなクラークらしい。いいお父さんになりそうです。 ・そんなクラークでは永久にできそうにない記者のかわし方→「ココ警察デスカ?ワタシ亡命スルアルバニア人」byジェリー ・勢ぞろいでクラブに乗り込んだUCOSは、あの時点では真相にたどり着けていなかったのですよね。意外とジャックが機敏だとわかりました。 ・無実の罪で死んだ少年の一家や殺された少年も不幸ですが、ピムリー大佐とデービッドも相当不幸ですよね。 ピムリー大佐もこの事件の迷宮入りには大きく関わったわけでその点は非難に値するのでしょうが、彼の身になってみたらこうするしかなかった気も・・・。結 論は不倫ダメ、絶対!(←ネタバレ) 改めて見てみると、このエピソードはニュー・トリックスの中で特別おもしろい!というわけではないですね。しかも初見の時は後半30分ほどの視聴で、どのあたりが私の琴線に触れたのか謎。グッジョブ、去年の私! PR
2010/12/21 Category : S2感想 S2#2「眠れる花嫁」 ニュー・トリックスは時折飛び交う悪口が光る作品ですね。今日の感想はS2#2「眠れる花嫁」です。 ・今回のニュー・トリックスはお下品言葉厳禁。違反すると罰金1ポンドです。すでにかなり貯まったらしく、4人でレストランに行く相談をしています。罰金王はもちろんジェリー。 ・4人は若いインド人女性が襲われた事件の再捜査を始めます。犯人とされた連続襲撃犯が、この事件だけは自分の犯行でないと主張したのです。いまだこん睡 状態が続く女性の病室に行ったユーコスは、被害者の夫に追い返されてしまいます。同じくインド人の夫はインド系の捜査員を寄越さない配慮のなさを詰るので すが・・・正直最初に見た時は「そんなことを言うのは贅沢では?」と思ってしまいました。このあたりの感覚は移民の数が段違いの日本ではちょっと新鮮か も。 ・でもよく考えてみると、言語の問題もあるし、移民特有の文化もあるんですよね。スムーズに捜査するには事情に通じる人が加わるのが一番なのでしょう。と いうわけでゲストキャラのインド人・プシュカが捜査に加わります。このプシュカがいいキャラなんですよ~。飄々としていて、UCOSメンバーともなかなか 相性がよさそう。なんとなく末っ子っぽい感じがします。 ・改めて夫の一族に接触したUCOS。被害者の女性と違い、古風な家風の一家のようです。夫の妹を評したプシュカの比喩の数々が・・・なかなか印象的。役のうえとはいえ、言われた女優さんは気の毒ですが。 ・現代的な被害者に比べ、かなり古風な夫一族。昔の日本の感覚もこれに近いものがあったのでしょうか。メンバーは名誉殺人未遂を疑います。しかし「被害者 は尾行されていた」というタレこみから、ある探偵事務所に行き着きます。事件後探偵が行方不明になっているそうで。あからさまに怪しいですよね。当然なに かありそうですよね。 ・失踪した探偵の同僚に事情を聞くジェリー&ブライアンですが、全く相手にされず。「警官ごっこ」と揶揄された二人は相当頭にきています。こういう相手には容赦しないのがオヤジたちの流儀なので、きっちり借りは返します。それにしてもこの事務所の場末感はハンパない。 ・探偵事務所でのえげつないやり口といい、今回は退職デカらしさを存分に生かした捜査でした。夫の弟の事情聴取で一計を案じるジェリー。見るからに気弱で 素朴そうな弟には効果覿面でした。あと毎度おなじみの証拠物件無断押収を今回もやらかしていますが、これは一言断りを入れればなんの問題もなかったので は? ・早々に怪しい人物が挙がる事件というのは、たいてい犯人が意外なところにいるもので。被害者の妹=犯人の妻だなんて(←ネタバレ反転)、そりゃ吐き気もこみ上げてきます。これからどう立ち直っていくのか、心底心配になります。この犯人の歪みっぷりはシリーズの中でも上位に来ると思う。 ・反対に事件が終結に向かい新たな一歩を踏み出す被害者の関係者も。たとえ時は戻らなくても、真実というものがいかに大切なのかということを、ニュー・トリックスを見ているとよく考えさせられます。
2010/12/14 Category : S2感想 S2#6「無謀なる賭け」 ニュー・トリックスS2#6「無謀なる賭け」の感想に行きます! ・かっこいいジェリーが好きな方にはパワープッシュの回です(大笑) ・しょっぱなからギャンブルで1万ポンド負けるジェリー。放送があった2005年当時、1ポンドは約200円ほどだったようです。200万円の借 金・・・!当然払うあてなどないジェリーは、借金帳消しと引き換えに未解決事件の捜査を約束させられます。その事件は賭けの相手の父親がドッグレース場か らの帰り道に殴り殺された事件でした。 ・しかしながらUCOSは放火事件の捜査を命じられたばかり。容疑者の妻が連日無罪を訴えて警察前で抗議活動をしているという、早急に対応しなければいけ ない事案です。とりあえず独自に殺人事件の捜査を始めたジェリーですが、なし崩し的に放火事件と並行しての再捜査をメンバーに認めさせます。もちろん事情 は伏せたまま。絶対ばれるんだよなあ、これが。 ・ドッグレースというものの存在ははじめて知りました。日本にもあるのでしょうか?イギリスではそれなりにメジャーなようです。動くお金も競馬と遜色がないとのこと。このあたりの話になるとジェリーは生き生きしていますね。困ったものです。 ・やたらツキまくるブライアンは、それでもドッグレースがお気に召さない様子。法則性がないのが気に入らないんですって。釣りはいいのか(笑) ・被害者が、姿を消した悲劇のドッグレース犬と関わりを持っていた可能性が浮上。失踪した犬の飼育員にジェリーが会いに行きます。その人がジェリー好みの女性ときたら、結果は目に見えていますよね。これが思わぬ事態に繋がるのですが。 ・当然のごとく再捜査の経緯がメンバーにバレ、こっぴどく怒られるジェリー。うん、これは言い訳できない(笑)金・女の二代弱点を容赦なくつかれ、ジェリーにとっては散々な回です。自業自得だけどね! ・いきなりすっ飛びますが、殺人事件は無事解決されるものの後味の悪いものでした。借用書を返してもらいほっとしていいはずのジェリーも頭を抱えています。あ のお兄さんが最初からバリバリ殺意を抱いていたのならたいした役者さんですが、本当に少し懲らしめてやりたいだけだったのでしょうねえ。それが取り返しの つかないことになってしまったのですから、ドッグレース場で見せた涙も演技ばかりではなかったのでしょう。今回の教訓→向ける側にも向けられる側にも嫉妬 は恐ろしい。(←ネタバレ反転) ・放火事件のほうは、借金地獄から解放されたジェリーによってものの1分で解決されました。このくらいの見せ場がなくちゃね(笑) ・ニュー・トリックスは硬派な本格ものではないのですが、それにしても今回の事件はちょっと釈然としないことが多かったですね。トイレの鍵とか秘密机のこととか、当時の捜査段階で気づかれてもよかった気がします(←ネタバレ反転)でも困ったことに、事件がイマイチな回は他の部分が秀逸なのがニュー・トリックス。今回はメンバーのやりとりがいつもにもまして冴えていておもしろかったです。 ・ジャックの身体は大丈夫だったのでしょうか。くれぐれもお大事にしてください、ジャック。
2010/12/07 Category : S2感想 S2#3「誘拐の深層」 理屈を説明するのに比べて感覚を伝えるのはなんて難しいんでしょうか!自分でもその感覚の正体がわかっていないとなおさらです。 軽くジレンマを感じつつ、ニュー・トリックスS2#3「誘拐の深層」にいきたいと思います。 ・女性二人の誘拐事件で合同捜査をすることになったUCOS。冒頭会議の最中ジャックのまわすメモを見て笑いが止まらなくなるUCOS男性陣。その内容が 非常にくだらなくて、サンドラでなくてもあきれます。あの年になってもこんなことであんなに笑えるものかと思いますが、男は永遠に少年(小学生高学年くら い・笑)なのかも。 ・今回再捜査することになったきっかけは遺体の混同が発覚したこと。UCOSが担当する女性と思われていた死体は、なんと合同捜査グループの担当の女性 だったのです。警察の大失態が明らかになったので、捜査には慎重さが求められます。・・・まあいつも通りのUCOSですが。 ・合同調査グループを率いる警部補は何かとおじいちゃんズにつっかかってきます。まあファーストコンタクトがあれじゃあ無理もないか(笑)特にジェリーとは熾烈なバトルを繰り広げていて、サンドラに「一種の愛」とまで言われる始末。 ・捜査を始めてすぐ判明したのが、UCOSの捜査対象の女性の生存。彼女は家族を持ち穏やかに暮らしていました。背後には酒びたりだった母親との確執が存 在して・・・。ここまでわずか10分ほどで拍子抜けしましたが、当事者達の証言に不自然な点があったり、支払われた身代金が行方不明だったりと捜査は続い ていきます。「誘拐の深層」という今回の邦題は言いえて妙。 ・今回のMVPは文句なしでサンドラですね。以前ジャックが言っていた「事件を処理するのではなく解決する刑事」という言葉がまさにぴったりの活躍でし た。見所は多いのですが、娘の居場所を教えてもらえない母親が「今でも恨まれているのね」と漏らしたとき、目を逸らさずに聞いていたサンドラの強さが好 き。 ・そんなわけで今回も面白かったです。ただ見終わった時なんとなく、いつものニュー・トリックスとちょっと違うなーという感じがしました。何かが決定的に 違うわけではないんですけど、そこはかとなく違和感があるような・・・気がしただけです。空気とか、バランスとか、そんなところですかね?うーん、感覚っ て難しい。 ニュー・トリックス感想は残りあと5本!もしや無理だと思っていた「シーズン4が始まる前に制覇」が達成できるかも!?まあ焦ることもないのでのんびり行きたいと思います。返す返すもS1#1を撮り損ねたのが辛い・・・。
2010/11/30 Category : S2感想 S2#5「汚れたダイヤ」 1週間ぐらい前にピンクダイヤが落札されたというニュースが話題になりましたね。さてさてニュー・トリックスS2#5「汚れたダイヤ」。こちらはニアミスでレッド・ダイヤにまつわる事件です。 ・冒頭創造性を高める講座とやらを受けるUCOS-ジャック。わりといつも「経費が、予算が」と言っているわりに、こういう研修の機会を設けているのが意外。 ・研修をサボったジャックは、今回の事件を持ち込む30年来の女友達・エリースとお食事中。エリースがひょんなことで手に入れたレッドダイヤは実は未解決事件の盗品でした。 ・レッド・ダイヤの美しさをブライアンがジェリーに説くシーンがあるのが興味深いですね。以前絵画を見た時は正反対の反応でした。 ・今回の見どころその1→ジャックとエリースの関係。未亡人のエリースとジャックの親しげな様子にジェリーのセンサーがさっそく反応した様子。しかしエリースの片思いだとより正確な分析をしたのは意外にもブライアンでした。さっ そくこのことをジェリーに吹き込まれたジャックはわざわざエリースを自分から誘い、自分にはその気がないことをやんわりと、しかしはっきりと伝えます。エ リース本人から思いを告げられていないのだからこのまま知らないふりもできたでしょうに、そうしないのがジャックですよねえ。そしてエリースに靡かないと いう結末が、わざわざネタバレ伏せする間でもないくらい目に見えていました。(←ネタバレ反転)ジェリーはあからさまでしたが、UCOSメンバーがジャックとエリースの仲を少なからず気にしていたのは、好奇心と同じくらい思いやりでもあったのかな、なんて想像してみたり。 ・今回の見どころその2→サンドラ&ジェリーの潜入捜査。事件への関与が疑われる宝石商に乗り込む二人は、なんと婚約者を装います!ジェリーにキスされたサンドラが本当にイイ笑顔で爆笑しました。死角があったら足を踏んでいたに違いない。でも息はばっちりですよ。 ・しかしながら作戦は空振り。しょげる二人が車中で失敗の責任は自分にあると言い張りあうのがかわいいですね。UCOSはこういう時に引かない人だらけな のですが、今回はただ一人例外のジェリーが当事者なので笑いながら見ていられます。サンドラと一番相性がいいのはやっぱりジェリーのような気がする。 ・サンドラを送った直後、宝石商の手下にボコボコにされたジェリー。ここが正直よくわからなかったのですが、宝石商がジェリー達を警戒→手下にあとをつけさせる→ジェリーが気づいてもみ合いに、という流れでいいのでしょうか?結構本格的に流血していて、痛々しいです。 ・病院で手当てを受けるジェリーの周りの姦しいこと。本当に愛されていますよね(笑) ・捜査は一度打ち切りに追い込まれるものの、ジェリーのひらめきで無事犯人逮捕にこぎつけます。やっぱりきちんと捕まえられると爽快ですね。 ・そしてラスト、ブライアンのらしくない失敗が明らかに。 今月は今日で終わり、ということは明日には1月の番組表が出ているはずなので、チャンネル銀河さん期待していますよ。