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you can't teach an old dog new tricks

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パンドラの箱

前回のニュー・トリックス記事に拍手くださった皆様、どうもありがとうございました!
ドラマメインのブログではありませんのに、根気強く足を運んでいただいて、
本当にどうお礼を申し上げたらいいやら・・・。
何年も同じことを言っていていい加減詐欺になりそうですが、目標は全話レビューです!
できたら新シーズンが始まる前に・・・ってこれも何度目だ(笑)
チャンネル銀河さん、こんな怠け者は置いておいて、そろそろ放送再開お願いしますね。

さてさて、前回触れたサンドラ&ブライアン降板の件があまりに残念だったので、
真偽と経緯を知るべくネットで情報を集めてみました。
そしてすぐに後悔しました。思ったよりも泥沼だった・・・。
端的に申しますと、俳優陣と制作側の内輪もめがあったようです。
全く楽しい話題ではないのですが、大好きな俳優さんたちの去就にまつわることですので、
調べた内容をさらっと紹介したいと思います。
誤訳があったらすみません。作品ネタバレはありませんので、そちらはご心配なく(笑)
憂鬱な裏事情なんて知りたくない!まっさらの状態で楽しみたい!という方はゆめゆめ続きをご覧になりませぬよう。



話は少し遡りますが、真っ先にニュー・トリックスを降板したのはジャック役ボランさんでした。
ご本人はシーズン8限りで降りるつもりだったようですが、
制作側に請われてシーズン9第1話まで出演され、すでに本国では放送されています。
(日本では現在シーズン7まで放送済み)
このボランさんが降板の理由に「番組のフォーマットに新鮮味がなくなった」ことを挙げられていたんですね。
思えばこの時から暗雲は立ち込めておりました・・・。
ジャック降板の記事(Mail Online)

このジャック降板エピソードが放送される少し前に、サンドラ役アマンダさんが降板を発表。
前々からの意思だったようで、BBC側からも慰留されなかったそうです。
彼女は「番組を見てくれるたくさんのファンに忠実でありたい」と述べ、
今年放送予定のシーズン10までは出演することを確約しました。
サンドラ降板の記事(Mail Online)

それからさらに数日後、ジャック降板エピソード放送まで1週間を切ったところで、
ジャック役ボランさんを除く3人が脚本家を痛烈に批判しているインタビューが公開され波紋を呼びます。
サンドラ役アマンダさんの「番組は面白みがなくなった。登場人物たちはすっかりお行儀良くなってしまった」という発言に他の二人が同調。
「私の役はマトモになってしまった」(ブライアン役アランさん)
「脚本家が考えるほど人々は馬鹿じゃない」(ジェリー役デニスさん)
といった批判が相次ぎ、ブライアン役アランさんの口からこんな言葉が飛び出します。
「ストーリーが機能していないと感じられたり、改善の余地があると思うなら、
 そして脚本家がそばにいなかったら、自分たちで脚本を書き直しただろう」
3人のインタビュー記事(Radio Times)

これに対し、ジャック降板エピソードで脚本・監督を務めたジュリアン・シンプソンさんがツイッターで反撃に出ます。
「(ジャック降板エピソードを)俳優たちは1コンマも書いていない!」と切り出しているので、
恐らくアランさんの発言が特に気に障ったのでしょう。
(ジュリアン・シンプソンはS5から参加された方で、S6#2「真実はそこにある」等を脚本)
脚本家さんの発言についての記事(Mail Online)

このツイートが報じられた翌日、今度はブライアン役アランさんがニュー・トリックス降板を発表。
その際には「幸せな大家族のようだった。去るのはとても寂しい」と無難な声明を出しています。
BBC側は「脚本家の発言と彼の降板は無関係」と火消しに必死のようですが。
ブライアン降板の記事(The Sun)



こんなことなら調べるんじゃなかったと後悔した頃には時すでに遅しでした。皆さんを道連れにしておいてなんですけど!
一人残られたデニスさんはどんな心境なんだろうとか、残り1シーズンの撮影は順調に行っているんだろうかとか、
後続の人はやりにくくならないだろうかとか、色々と気になってしまいます・・・。
まあ舞台裏は舞台裏!本編はしっかり楽しませてもらいましょうね!
当サイトではとりあえずS9#1ジャック退場エピソードまでは扱うつもりでおりますので、今後ともよろしくお願いします。

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ジェリー・スタンディング / デニス・ウォーターマン

好きなものは女・ギャンブル・酒・クラシックカーの不良デカ。主にサンドラから白い目を向けられる軟派な言動が目立ちますが、実は筋が通っていて正義感の 強さは人一倍。そのせいで友達も敵も同じくらい多い様子ですね。上司を殴り飛ばしたこともありました。年を取って丸くなったのか、はたまた周りで先に暴走されると自分は暴走できなくなってしまうタイプなのか、UCOSでは突っ走るメンバーのフォローに回ることが多くて、そこはかとなく苦労性の匂いがただよっています。

捜査では結構荒っぽい手も使うものの、大部分ではまっとうで堅実な方法で真相に肉薄していきます。トリッキーな発想は苦手のようですが勘は鋭そうですし、地味な仕事を地道にこなすことも苦にせず(好きではなさそうですが笑)、状況が変わった時に即応できる柔軟性にも富んでいる。どんな現場に放り込まれてもそれなりの成果を上げられるタイプなのでしょう。コミュニケーション力が高いし、感情に流されることもあまりないので、聞き込みなんて得意そうですね。

別れた妻が三人、それぞれとの間に娘をなし、孫もあり。女好きの名に恥じない家庭模様ですが、その全員が一堂に会しジェリーの料理に舌鼓を打つという関係を保っているあたり、ただの女好きではすまされないものを感じます。離婚もジェリーの方から切り出した節がありますし、「一人の女性と長くなると不安になる」というある容疑者の指摘は的を得ているのでしょうか。森林恐怖症という謎の弱点もあり、まだまだ隠れた顔がありそうです。

UCOS内ではいわば潤滑油的存在。チームがぎくしゃくした時ほどジェリーの存在が光ります。チームの円満を図る努力は事件解決という本来の目的に向けられている面ももちろんありますが、圧倒的にジェリー本人の気質によるところが大きそうです。基本的に彼は困っている人や傷ついている人を放っておけないんでしょうね。言ってみれば面倒見のいい兄貴肌。人の心情に聡いし、かたちのないものを重んじてもいます。だから元妻たちと変則的な関係を築くことができるのでしょうし、犯罪者からの信頼を得ることもできるのでしょう。UCOSメンバーもふと漏らしてしまう弱さをきちんと受け止めてくれるジェリーのことを心のどこかで頼りに思っているような気がしますね。そうだと嬉しいですね。なんかもう本当に公開ラブレターで申し訳ございません。



ジェリーを演じるのはデニス・ウォーターマンさん。主題歌「It's alright」のボーカルも担当しています。1948年生まれ、ロンドン出身。男性陣では一番若いんですね。タフな役柄が得意で、テレビドラマでの活躍 が有名なようです。他作品に「ロンドン特捜隊スウィーニー」など。

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ブライアン・レイン / アラン・アームストロング

「記憶屋」と愛称されるほどに驚異的な頭脳を持つ元刑事。膨大な知識と自由な発想に基づくひらめきはたびたび捜査を飛躍的に前進させます。

ただし飛びぬけた才能には代償がつき物といいますか、性格はかなり癖があり、本人いわく「仕事を離れると妻としか会話できない」ほど。精神面での問題を抱 えており、かつては酒浸りの日々を送って廃人になりかけたこともありました。今では酒断ちをしUCOSの一員として大いに腕をふるっていますが、だいぶ 世間とずれたマイペースぶりは健在で、彼をよく知るはずのメンバーすら唖然とするような言動を繰り返しています。ニュー・トリックスで一番個性的なキャラ クターと言って間違いないでしょう。

皮肉っぽくとっつきにくい性格の反面、案外素直な人なのではないかと思うのは私だけでしょうか。人の目から自由な分取り繕うことが少ないのかな、なんて思ったり。妻のエスタが倒れた時には無事が分かったあとも子供のように泣きじゃくっていましたが、こんなところに母性本能をくすぐられる人が多いのでは ないかという気がします。変わっているところまでどこかかっこよさそうに描かれる天才キャラが多い中、ブライアンの人物象は人間味があってとても好きです。

どこか浮世離れしたブライアンがここまでやってこれたのは、ひとえに妻・エスタの存在あってこそ。忍耐と母性を絵に描いたようなエスタをブライアンはそれはそれは大切に思っています。ブライアンが家庭の外で見せる笑顔も究極的にはエスタの存在に支えられているし、そんなブライアンの笑顔にエスタは幸せを感じているのでしょう。とてもお似合いの夫婦です。

ところでブライアンはかつて麻薬犯罪を担当していたとか。これはちょっと意外でした。ブライアンの精緻な頭脳なら経済犯罪のような知能犯が向いていそうな気がしたので。UCOSは主に殺人など人命にかかわる犯罪を扱いますが、そうした犯罪を解明していくうえで重要になる人間同士の関係性についてブライアンは実に的確な読みを披露してくれます。日頃びっくりするほどフリーダムなブライアンが!本人が時折自嘲するほど社会との折り合いがつかないわけではな い気がするんですよねえ。仕事上で発揮している対人スキルをもう少しプライベートにも導入できたら、生きていくのが随分楽になるんじゃないかと想像しつつ、でもブライアンはやっぱりちょっとずれたマイペースなブライアンのままでいてほしいというところに落ち着きます。



ブライアンを演じるのはアラン・アームストロングさん。1946年生まれ、イングランド北東部のダラム出身。グラマースクール時代にシェークスピアに触れ たことがきっかけで、役者を志すようになったそうです。ロイヤル・シェークスピア・カンパニーに9年間在籍。ディケンズ劇でも有名なようで、どちらかとい うと舞台中心の役者さんなのかもしれません。それでも日本で見られる作品への出演はニュー・トリックスで一番多い印象。映像作品としては「ニュー・トリッ クス」のほかに、映画「遠すぎる橋」「スリーピー・ホロウ」「オリバー・ツイスト(ロマン・ポランスキー版)」など。

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ジャック・ハルフォード / ジェームス・ボラン

UCOS入りが最初に決まったサンドラの元上司。賞も受けた優秀な刑事で、緻密で正統派な捜査方法は今も健在。メンバー1の年嵩ということもあり、サンドラのサブ的な役割を果たしています。人をまとめるのはお手の物なのでしょう。

人柄は良識的で誠実。とりわけ被害者遺族への対応は適度に距離を置きながらも親身で、結果を出すことに気を取られることのあるサンドラのブレーキになっています。これには後述する自身の経験した事件も大きく影響していると思いますが、その前から功に走らず事件の真の解決を追求する良い刑事だったのではないかと勝手に想像しています。

一方結構短気な一面もありますね。時に捜査で個人的な感情に動かされることがあり、そうなるとチームを監督する立場にいるうえ似た者同士なところがあるサンドラとはまともに衝突してしまいます。またぼそりとつぶやく言葉が非常にシニカルで、言い回しの英国っぽさが誠にたまりません。折り目正しい英国紳士の印象とのギャップが個人的にはとてもツボです。

ジャックを語るうえで欠かすことができないのが、早期退職の原因ともなった愛妻メアリーとの死別です。メアリーはひき逃げされ、ジャックの看病もむなしく亡くなりました。ひき逃げ犯が捕まっていないことも手伝い、ジャックはいまだ彼女の死から立ち直れていません。妻への愛情の一途さはそのままジャックの抱 える闇の深さにつながっている気がして、胸を打たれると同時に痛ましくて目をそむけたくもなります。自宅の庭にある妻の墓に話しかける姿は番組の恒例にもなっており公式ページでは趣味とまで書かれていますが、園芸やゴルフを好む描写も見られ、メアリーが健在であればこうした本来の趣味にいそしむ心穏やかで 充実した老後を送っていただろうと思うとますます胸がつまりますね。ふとした時にのぞく孤独感に、どうか幸せになってほしいと祈らずにはいられません。

UCOS内ではチームの動向を常に冷静に計っているようなところがあり、ここにもあのサンドラが真っ先にチームに引き入れるほど信頼を置いたかつての上司ぶりがしのばれます。一方で男性陣の悪ノリに付き合う陽気さも持ち合わせているのがいいですね。サンドラと男性陣をつなぐ位置にあり、ある意味でUCOSでの立ち位置が一番微妙なメンバーでもありました。UCOSを風通しのいいフランクな部署へと方向づけるうえでジャックのさりげない配慮は大きくものをいったのではないかと推測し、改めてwise manであるとの認識を深める次第であります。



ジャックを演じるのはジェームス・ボランさん。。1935年生まれ、ブライアン役アランさんと同郷のダラム出身。奥さんはエスタ役のスーザンさん。テレビ とラジオでの活躍が多いようです。特に「The Likely Lads」というTVドラマで主演をつとめたのが有名。2009年にはMBEを受勲しました。私生活のことは滅多に話さないそうですが、アマチュア・オー ケストラ(バイオリン担当)・合唱団(バリトン担当)・ゴルフクラブに参加する多趣味な方のようです。「New Tricks」はシーズン8で降板し、シーズン9の第1話のカメオ出演が最後のジャック役になりました。

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サンドラ・プルマン / アマンダ・レッドマン

UCOS率いる警視。メンバー唯一の女性で、唯一の現職警官。その手腕は誰もが認めるところで、命令をくだす姿は爽快なほどサマになっていますが、 UCOS行きのきっかけになった人質事件での失態は不運であったとは言えまぬけそのもの。猿も木から落ちるとはまさにこのことですなあ。

性格は真面目でまっすぐ。へつらうことを良しとせず、しかも有能さという裏付けがあるから、男性からは「嫌な女」扱いされがちなのでは。一方で同性からも敵視されることがままあるので、基本的に敵を作りやすいタイプなのかもしれないですね。発言も辛辣で攻撃的だし。

男気は「ニュー・トリックス」随一。けれども女性であることを否定しているわけじゃなくて、女性に対する差別などには敏感に反応します。なのに女性から 「連帯が感じられない」ふうに見られがちなのが辛いところですね。女性を武器にしたり言い訳に使うことには人一倍厳しいので、そこまで強くなれない同性の 反感を買ってしまうのかもしれません。ドレスをかっこよく着こなし女性を楽しみつつ、女も男もなくフェアを貫こうとするサンドラは素敵だと思いますけど ね。かっこいい路線の女性キャラはわざとらしさが鼻につくことも多くて、「かっこよさは異性よりも同性の方が難しいのかもしれない」などと思うのですが、 サンドラは素直に感情移入できるし応援したくなります。

仕事一筋ですが、公式ページでわざわざ書かれてしまうほど「私生活がお寒い」のがそのせいだけなのかは若干疑問が残るところ。仕事では大いに活躍する聡明さと切れ味の良さが仇になっている気がしないでもありません。わりと恋心を寄せられることも多く、本人にもその気がないわけではないのに、なぜかろくな男性とお近づきになれません。そのせいでサンドラも嫌気がさしてしまったのか、最近は恋愛の話が少なくなっている気がして寂しいですね。せっかくサンドラは恋愛をする気があるのですから、いい人が見つかってほしいものです。親しい友人が画面に登場しないのは、機会がないだけでしょう。きっと。

肝心のUCOSメンバーとの関係は良好と言っていいでしょう。良くも悪くもお互いに遠慮がなくて、サンドラにとっては比較的気の置けない間柄なのではない でしょうか。一番の若手ですが十分すぎるほど仕切れていて、「サンドラなしのUCOSはありえない」とメンバーに思わせるあたりはさすがの一語。家庭的な 職場らしく、メンバーそれぞれの事情を慮る姿もちょくちょく見られます。決してべたべたしませんが、相手に合わせてうまく対応を変えていて、サンドラの細 やかな一面がうかがえます。反対におじいちゃんズが時に焼きもちを焼きながらサンドラを見守っている場面も多くあり、実に心温まるわけです。



サンドラを演じるのはアマンダ・レッドマンさん。1957年生まれ、ブライトン出身。生後15か月の時に死亡を宣告されるほどの大やけどを負いましたが、奇跡的に回復。成長してからはローレンス・オリビエ創設の演劇学校で演技の勉強を重ねます。
一番有名な役はニュー・トリックスのサンドラなのでしょうか。他にもテレビやラジオで活躍。共同創設した演劇学校の校長先生でもあるそうです。

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